もともと服部さんは、想像力が豊かなタイプです。
いつもひとりごとを言っています。
焼きものつくりのアイデアがつきることは、なさそうです。
私は現実的なタイプで、あんまり想像の羽をはばたかせることができません。
ないものをひねり出して作ってます。
真泥は最初から地域の器屋さんになりたいという思いではじめました。
蔵をギャラリーにし、年に一度、自宅展を開催したりしてきました。窯や工房も案内します。
作るのに忙しいときは、正直なところ「誰も来ないで。」と思うこともありますが、やはり知っていただきたいと思いで、ウェルカムです。
そして、市(いち)などでのお客さんとのやり取りも楽しみです。
どこにヒントがころがってるかわからない、どこから新しいご縁がつながるかわからないという気持ちがあります。服部も私の両親も商売をしていたから、身に沁みついているのでしょうか?
お客さんやお店の方とのやりとりでできたもの。
woodwork olior の婦木さんから。「服部さん。ランプシェードとか作ってみて下さいよ。」
京都ギャラリーひたむきさんのお客様から。「アメリカ LA にオープンする日本料理屋で使う醤油差しを作ってほしい。」
お客さんから。「服部さん、カレー皿作ってください。」見本までお借りしました。
娘が遊びで作った小さなお皿から、いいサイズやん。それいただき。豆皿箸置。
友達から。「ともちゃん。このちっこいのよりもう少し大きいサイズ作ってーな。冷ややっことかのせれるやつ。」
熊本のうつわやさんから、このタイプの碗をみて、「この感じでマグカップもできませんか。」
なんとなくのやりとりが心に残っていて、ふと思い出して作ってみる時もあります。
人とのやりとりは、それだけでどんどん次につながっていく大切な機会です。
どうやったって自分らしさは出てしまうので、それにお客さんの希望を足して。
個人の小さな焼き物やさんって、そんな細かな要望に応えていくのがおもしろいです。